【ブラジル個人技光る、イングランを下し準決勝へ

6月21日、イングランド対ブラジル戦、(静岡)1−2(1−0、2−0) 23分、一瞬、ブラジルDFルシオのトラップミス。ボールはオーエンの前に転がる。オーエンがGKの動きを良く読んで、確実にゴールを決めて先行した。しかし、イングランドだが後続がない。

後半、慌てることなく、ブラジル個人力がイングランドを圧倒順当勝ち、準々決勝に駒を進める。両国がWCで最後に対戦したのは70年のメキシコ大会。この大会で三度目の優勝を飾りジュールリメリ杯の永久保持が許されブラジル人の思い入れが深い。

イングランドは以外に攻めなかったし、攻められなかった。これが幸いにしてブラジルを助けた。お互いに前半は神経質に相手の出方を探り合ったが、勝つために何をしなければならないのを熟知したブラジルが後半に巻き返した。サッカーの王国がサッカーの母国を巧妙に手なずけた。

ブラジルの個人技、スペースの使い方、時間の使い方が優位を進める。それに対して、ブラジル相手に虎の子1点で守りに入ったのが裏目になりDFラインが引き過ぎた。こうなるとブラジルMFにスペースを与える。ブラジルのサイドバック主将のカフ−、ロベルトカルロスらが大活躍。王国の戦い方すべてに、相手が強くなればなるほど良さ、強さが出た。

57分、ロナルジーニヨの退場後、イングランドは10人で戦う数字的の優位を全く生かせなかった。 44分、ロナウジーニヨがド真ん中から拾ったボールでドリブル突進、両足で大きなボールまたぎのフェイントを掛けた。慌てたイングランドのDFを十分引き付け、右に走り込んだリヴァウドに軽くパス。リヴァウドが左サイドに同点ゴールを生んだ。

50分、右からのFKをシーマンがやや前に出ているのを逃がさず、ロナルドジーニヨが直接ゴール。ボールは緩い放物線を描いて、シーマンを嘲るように絶妙に彼の背後に落ちた。

57分、サテこれから試合が佳境になろうとした矢先、なんでもないものをロナウジーニヨがファオルをとられ退場されて試合を台無しにした。サッカーの母国の選手には、王国の"ツワモノ"達に刃向かう覇気もなくふがいない敗戦を記した。

 

中5日の休養を取ったイングランドの選手が、中3日のブラジル選手より後半急激な疲労を見せた。10人になったブラジルがなにをしなければならないか明確に的を絞って戦ってきた。こんなときのブラジルは強い。

日本で異様なベッカム、イングランド人気とは裏腹に見掛け倒しに終わった。 若い女の子達が気長に試合後、イングランド選手のバスを道端に鈴なりになって待機。一目なりベッカムを見ようとしている子供たち。ブーニン人気と似ている。

ここでも駅から報道陣容のバスがスタジアムないの報道陣入り口まで直通。なかなか便利だった。試合終了後急いで京都駅行きの新幹線に乗車。浜松で乗りかえる。サッカー好きの"プリンス"がお付の2人と自分でゴルフバックを担いで乗ってきた。

京都には8時ごろつく。ハタオのところに泊まる。萌さんとは久しぶり。お新香が美味しい。

今大会はまことに平穏そのものだ。あの"フーリガン"フリー大会になった。日本の警察がイングランド警察と必死になっての水際作戦などが大成功を収めたのだろうか?しかし、いくら悪名高い"フーリガン"でさえ、ひとにぎりの人がこの静かな、ノー面無表情の社会で人騒ぎしても誰も反応なしでしらければ、自分のバカさ加減が良くわかろうと言うものだ。

カーンは"ドイツの仁王さま"

ドイツ対アメリカ戦、(蔚山)1−0(1−0,0−0) 37分、右からのFKから高さが頼みのバラックが競り勝ってこの試合唯一のゴールを獲得して辛勝。ドイツ国内でも酷評され、予選落ちされるだろうと言われ続けたがこれで3大会振りに四強に進出。アメリカ選手が最終選手と称え、美技の連続で4試合目の無得点試合を達成したGKカーンは、「アメリカの体力は驚きだ。われわれは走れず、最後は立っていただけだ」と、勝ったことが不思議そうな表情。

アメリカ抜群の機動力は、ドノバン、レイナから発進。50分、DFバハルターが右足で放ったボールはカーンを掠め、ゴールポストに立っていたDF手に当たった。ハンドの反則は取らなかった不運があった。

2002.8.19.return to home 】【 return to indexreturn to football-index