【ブラジル5回目の優勝,韓国4位

6月29日、韓国対トルコ戦、2−3(1−3,0−1) トルコは前半の猛攻で先行。後半疲れたトルコ勢に対して猛反撃を試みた韓国だが、リシュトゥの攻守備に後1歩の力が及ばなかった。

ハカンシュキルがW杯史上最短の開始11秒で洪明甫のミスに乗じて左足で今大会初のゴール。ギュネシ監督は「優勝はできなかったが、思えば良く遠くまでこれたものだ」と感想を語る。故障者続出で本来の3バックを組めなく守備陣のバランスが最悪だった。良い攻撃を生むための守りが崩れた。

韓国がボールを取られた後の守備への切り替えの速さで大会屈指なら、トルコはボールを取った後、最初にボールをどう動かせばプレスを交わせるかを知っている点で、大会屈指のチームだ。   「テー・ハン・ミン・グック」の歓声と大極旗 プレーヤーひとり一人の個性と直観力の発露をのびのびと肯定するブラジル 自由な快楽に溢れる、瞬間のプレーに陶酔できるチームにしばらくぶりに見ることができた トルシエ監督采配ミスと言っての批判は醜い。

日本のここまでの活躍を正直言って誰が真剣に予想しただろうか?トルシエは短期間に十分に日本人特性を熟知、巧みに利用していた。それがなければかれの理論を展開することは不可能のであろう。

トルシエの手の平で巧みに転がされて、日本がここまで強くなった現実があることを忘れてはならない。しかし、この強さは本物ではない。

横浜に行く時,日常生活で,そのようになっただろうと思うが、ある女学生の足が変則に成長した"ハンデイキャップ"の人を見た。ある種の奇形児だ。女学生のアノ太い無骨な足をまともに出して闊歩する美的なセンス(神経)、セクシーは欠片もない醜さだ。

池袋から出ている西部沿線にある東椎名町にある小さな一周300mあるかないかの小さい公園の中をジョギングする。この公園にたくさんの立て札がある。よく見ると"ボール遊び禁止"と言ったお決まりの"・・・禁止"ものばかりだが、"公園を綺麗に!"何ていいながら,この看板がご丁寧ひとつひとつ違うために汚く,美観を損なう。

こうなると目の毒,"目の汚染"とも言えよう。なぜひとつにできないのか。 そして,この看板やらの禁止事項で,もしなにか起きた時の言い分けを先取りしている魂胆が嫌らしい。こうすることによって,お互いのコミュニケーションを殺伐なものにしていることに気付いていない。

東京は街中に「切れた人」らしきのを良く見かける不思議な国だ。電車の中で相撲取りのよう体格の立派な若者が、山の手線に乗車してきた。山の手線の渋谷駅で下車すると、奇声が人ごみの中から聞こえてきた。

下車した無関心、そんな奇妙なシーンが駅構内で行われていながら、視線を避けるように逃げるように足早に避ける無表情な人波がプラットホームから引くと、小柄な母親が床で手足をばたつかせて大声で喚いている姿が現れた。大きな娘を失望的な表情で必死になだめている。子供は言葉にならない甲高い奇声を発しながら母親の顔、身体を引っかき、叩いている。

その二人の傍に駅員が、無気力に所在なさそうに突っ立っている。 一瞬だが、好奇心で足を緩めた。世界でも有数に高度な非人間的な文明の進化が進んでいる土地で、動物的な奇声と異様な行動を目の前で動く二つの物体は不気味だった。

6月30日、決勝戦、ブラジル対ドイツ(横浜)、2−0(0−0,2−0) 前半はドイツの激しいプレスと予想外のドイツの積極性に後手に回ったが、ロナウドが後半67,79分、連続してゴールを奪いブラジル5度目の優勝を飾った。

前半、ドイツは単調この上ないMF前まで攻撃を仕掛けることができたが、ゴールチャンスまでは作れない。ブラジルは最終ラインではきっちり止めていた。カフ−、ロベルトカルロスのサイドからの攻めあがりも防いでいた。それでも時折クレベルソンが前線に上がって攻撃に参加するが、決定的なチャンスに至らない。

ここでもドイツのGK,守護神カーンがロナウドの2度の突っ込、リヴァウドのショットをぴしゃりと阻止するファインプレを見せた。

一方、再三奪ったコーナーキックも空中戦でもブラジルは遅れず、不正確に終わった。攻め手を欠き、後半は単調なクロス主体で前半が終了。 チーム完成度が高いフランス、アルゼンチンなどはなにしでかすか読めない発展途上の秘めた魅力がある。

優勝候補と言われてこの両国などはいわば完成されたチーム。だから、問題が起きたとき、柔軟に修正することが難しかった。非凡な攻撃センスを持った「3R」とサイドバックの二人に攻撃は任せる。残りの真中の5人を守備に専念。試合毎に修正しながら、チームに抱える問題を、持ち駒を最大限に活用してきた。

この「3R」,ロナウジーニヨは中盤の前でボールを受けると、緩急をつけた変幻自在のドリブル、相手DFの動きを的確に読んでリヴァウド、ロナウドに放つスルーパス。リヴァウドはどの角度からも距離をおいて中間距離から弾道弾を放つ。

ロナウドの天性な得点嗅覚は守備網を切り裂く突破力。一瞬たりとも目が離せない。 ロナウドはドイツの野望を粉砕する2得点を獲得。8ゴールは大会得点王を獲得。ペレに並ぶW杯に並ぶ通算12ゴールを獲得した。

ペナルテイエリア前の混戦で、数人に囲まれた。一度は奪われたボールを奪い返して、ハマンに身体を寄せながらリヴァウドにパス。その瞬間ゴールにダッシュ。リヴァウドが打ったボールを名手GKカーンがまえに大きくこぼすのを見逃さず、走り込んだロナウドが右足で蹴り込んだ。

79分、右サイドからクレベルソンのクロスをリヴァウドが股抜き、抜けてきたボールをワントラップで右隅に強烈なショットを決めた。「長い故障に泣いてきたが、苦労がやっと報いられた。神のお加護があったからです。ゴールができたのはチームメートのお陰。私を支えてくれた家族、友人らに感謝したい」と語る。

ブラジルのスコラリ監督「選手には、2位ならビリと一緒。優勝だけが素晴らしい、と言い続けた」と言う。1997年にJリーグ・磐田を半年率いた。「予選の悪いイメージを拭い去り、自信を取り戻さなければならない」心がけたのは、選手への信頼を獲得を植え付けること。

一方ドイツのフェラー監督は、「ここまでくるとは、誰もが予想でずきなかったこと。本当に上手くやったし、こんな上手く行くことはめったにないだろう」予選から中心選手が相次ぐ怪我、事故が続く状況で、選手のやりくりの上手さが目を引いた。

無名の若いクローゼを積極的に起用大成功。韓国戦はデフェンシブハーフのラメ−ロをDFに回し、3バックを4バックに修正して急場を見事に凌いだ。 ブラジルのGKマルコスは、後半開始草々にヌビルの強烈なFKを左に飛んで防ぐなど、試合ごとに安定感溢れるプレー振り。

しかし、皮肉にもドイツのGKカーンは、準決勝まで6試合で失点1だったが、痛恨のミスで悲劇的な結末を迎えた。「あれがW杯7試合で私のただひとつのミスだった。そのミスで残酷に罰せられた」

2002.8.19.return to home 】【 return to indexreturn to football-index