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【ワールドカップは日本人を知る良い機会だ】 |
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G-G,6月3日、新潟、メキシコ対クロアチア戦、1−0(0―0、1―0)、観衆32239人 フランス人のカメラマン、フィリップと池袋駅東口で待ち合わせた。池袋から大宮経由で、新潟行き新幹線のグリーン車に飛びの乗る。車内はソンブレロを被ったグリーンのユニフォームを着たメキシコ人で満員。上手い具合に空いていた2席に座れた。 遠くに見えるアルプスの頂きに残雪が見える。今日も初夏のように暑い。 フィリップは"レールパス"はグリーン車ではないが、メキシコ人と思ったのだろうか、検札も受けず新潟に無事到着。 5000人のメキシコ人を迎える駅員、警備、警察、ヴォランテイアの人たちも、この日が2回目の試合。心持か緒戦よりリラックスした表情だ。人込みを重い大きな荷物を持って歩くのは大変だが、メデイアのシャトルバスが完備しているのがありがたい。このバスはプレスセンター前に横付けになる。 WCは日本を外国に紹介する絶好の機会だろうが、わたしは日本人を知るまたとない機会だと思う。同じようなことを同職の"アツシ"も言っていた。日常のことなら、単一民族の世界で"ア〜ア!ウ〜ン!"の軽い表面的な言葉の要らない呼吸で、論理的なコミュニケーションは必要なくことが済んでしまう。しかし、ワールドカップのような巨大な国際的なスポーツイヴェントは、いろんな国の人がいろんな思考回路で論理をかざしてくる。そんな状況に、少しの知的な考え方、常識、ユーモアでも持ち合わせば刺も立たずにスムースに処理できるのだが・・・。 日本の主催者に雇われたのだろうか ?どこの会場にもグレーのスーツ、耳にイヤホーホーン、英語を話すプレス担当"バイリンガル・オネーサン"たちが控えている。 頭にはFIFA、かれらの直属の日本人上司から、いろんな仕事の支持が下る。彼女達の語学を酷使しての主な仕事は、インフォーメーションデスクで世界中からのカメラマン、記者に便宜を図ることだ。 "オネーサン"達はワールドカップの"エエ"仕事と思っただろうが、仕事は・・・大変なもの。試合毎に目が血走った空腹の"狼"の如く、入場キップ獲得に、襲わんばかりの執拗な攻撃的な記者、カメラマンの対応が主な役だが、はっきり言って"汚れ役"だ。 溜まるフラストレーション、八つ当たりに、時には記者、カメラマン"虐め"、"いびり"で鬱憤晴らし。高飛車に甲高い声で喋るヒステリックな子もいた。大阪のスタジアムの中で、"あのFIFAのオヤジ"と、時と場所での使い分けができない"オネーサン"を目撃した。このとても難しい仕事をこなす"オネーサン"、かなり"ハバ"を利かせて威張るのは困る。なんでか知らないがプライドが高そうだが、突っ込まれて形勢が不利になるとたちまち逃げ腰。矛先をたちまちにFIFAに振ってしまう要領は良い。
プロシネツキ、スーケル、ビシニック、ヤルニらの"ロートル"クロアチア軍団、前回3位チームの選手も高温多湿の気象状況では動きが鈍く全く走れない。名前、実績で走れなければプレーはできない。ことごとく動きを封じられてこれといった選手もいないメキシコに完敗。見苦しいことに、戦況不利になると自暴自棄、投げやりなラフプレーで自滅する悪癖が出る。 こんなつまらない試合、"金返せ!"のブーイングが起きても良さそうだが・・・みんな行儀良く座っている。 後半、流れがメキシコに変わってきた。ブランコが中央突破を図りPKを獲得。それを確実に決めて決勝点を上げた。ブランコは予選終盤に右ひざの故障から回復して4試合で5得点獲得。3大会連続出場に黄信号が点滅していた流れを変えた男。また、両脚でボールを挟んでジャンプ、相手DFのタックルを交わす。"カニ挟みドリブル"などと呼ばれた奇妙なプレーで一躍有名な選手。それを追従する選手がいないのは、それほど効果あるものではないだろう。 G-C、ブラジル対トルコ戦、2―1(0―1、2―0)、観衆33842人 ブラジルが48年ぶり2度目のWC出場トルコのハサンが先取点を獲得した。あわや番狂わせと思われたのも前半だけ。ひやひやさせながら最後にきちんと帳尻を合わせてきた。 G-G、イタリア対エクアドル戦、札幌、2―0(2―0、0―0)、観衆31081人 速攻ヴィエリの2発でイタリアはエクアドルに快勝。ボール占有率はイタリアが40%、エクアドルは60%だったが。エクアドルは中盤でボ−ルをぐるぐる回すだけで前に出れない。シュート数は14本対8で逆転する。相手にパスを回されてこそ、堅守、逆襲の持ち身が良く生きるのである。 |
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