【マラソンで世界選手権に出たい!】

7月11日、「ローマ・ゴールデン・ガラ」女子5000mに小崎まり(27歳、ノーリツ)が出場したが、世界選手権A標準記録(15分8秒70)突破ならず!

小崎は努力の割に運がない。大阪が初マラソンで歴代9位、2時間23分30秒の好記録で5位になったが世界選手権マラソン代表補欠だ。

そこでターゲットを5000mに切り替えた。日本選手権の5000mで15分12秒76の歴代4位の好記録で優勝したが、わずか3秒ほどA標準記録に届かない。

さらに"ホクレン・(なぜここに"ロング"を入ないの?)ディスタンス・チャレンジ"(どこもかしこもわからないような英語を使うのが大好きだ。"ホクレン長距離挑戦会"でなにが悪い!!これじゃあ半端だよ!ったく!)を転戦、自力で5000mA標準記録突破(15分8秒70)に挑戦した。

6月25日、深川大会10000m31分46秒57で2位。6月29日、士別大会5000m15分32秒00で2位。7月2日、札幌大会5000 m15分20秒59で1位。いずれの結果もA標準記録に達しなかった。

それでも小崎は諦めず、7月11日、ローマGLに飛んでA標準記録突破に夢をかけた。

ところが、イタリアは100年ぶりの旱魃でローマは35度を越す猛暑だ。連戦で疲労した身体は走りに切れがなく15分33秒52に終わった。

自力で世界選手権出場の夢は、ほぼ、この時点で消えたと言って良い。

福士加代子(ワコール、21歳)はパリで「5000、10000mもA標準記録を越えているので、わたしは世界選手権大会で2種目に出ます」と断言した。ローマで同じことを聞くと、彼女はこのとがわかっているの疑わしいが「監督と話して決めます」だった。

福士が2種目に出るのは相当に無茶な話しだ。5000m予選、決勝レースで2本、そして10000mで決勝1本を走らなければならない。それでなくても世界を相手に苦戦は必至のはずだ。10000m1本に掛けて上位進出を狙うべきだろう。

もし、福士が10000m一本出場を絞れば、当然、B標準記録も持つ小崎に優先権が回ってくる.

しかし、ここに来て事態は意外な展開が生じた。マラソン代表に決定していた松岡理恵(天満屋、26歳)が故障。天満屋の武富監督が、すでに小崎にマラソン練習で用意するように打診してきた。

またとない小崎の世界選手権出場の機会が、それも本来のマラソンで出場の可能性が見えてきた。このことを小崎自身はローマで「福士さんが10000m1本に絞った場合、5000m出場権が自動的に回ってくるのですが、今日のレースのように、短い距離ではとても太刀打ちできません。距離が長くなるほど世界との実力差がなくなりますので、残された時間ではマラソン準備が充分ではありませんが、それでもマラソンで出場したいと思います。結果はどうであれ陸連が早く決定して欲しいと思いますね」と、陸連の思い腰にチクリと刺した。

2003.*7.16.return to home 】【 return to index 】【 return to athletics-index