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【大男の”ノミの心臓”、小さな男の”太い肝っ玉”】 | ||||
「オットト!!これは一体なんだ?!親父さんの話を聞くための記者会見ではないぞ!」その傍で息子のコージが、傍聴している奇妙なシーンだらしい。記者会見をしますといっておきながら、かれの親父が代弁する前代未聞。どうやら、あのデカイ身体をしていながら、未だに「乳(父)離れ」していないようす。記者会見も彼らの仕事のひとつ。とかく最近、日本スポーツ選手は、とんでもないばかげた「勘違い」を平然と行う。「スポーツ選手はプレーするだけ」と思っているアンチャンたちが多い。言葉足らずで、それ以外の表現の訓練、能力も大きく欠如している。サッカー選手の中田、小野などは、もちろん取材するほうにも問題が少なからずあるだろうが、日本人記者と話すことを極端に避ける。そんな選手に限って提灯記事を書く人か、外国人記者か、大金を払う会社を選んで笑顔で取材許可を出す。アホもいい加減にしろ! コージは父親と同席、傍聴するだけでもプレッシャーは掛かるだろう。しゃべるのが嫌なら始めから記者会見を拒否すれば済むこと。出席しなければ良いだろう。誰もがこんなおかしな記者会見を納得しない。息子に掛ける「元鉄人」の過保護の親バカ振りにも呆れたが、息子の大きな身体に「ノミの心臓」か? まだある。決勝の日、ぼくはフィールド内でハンマー投げの選手を撮っていた。コージはほかのカメラマンの中から日本人のぼくをいち早く見つけ出す。過剰に厳しい表情で「近寄るな!」とばかりに睨みを利かせる。しかし、外国人カメラマンには滅法寛容だから笑っちゃう!顔見知りの五輪優勝者、シモン・ジョルコフスキは、ぼくと目が合うと「にこり」として親指を立てた。その直後、シモン5回目の投擲は83.38mの自己新記録を樹立。あわや優勝かと思われたコージを一挙に逆転する勝負強さを見せつけた。
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