【アベレ対ケニヤ勢の争いか?日本勢の奮起を期待!】

一見、パリ世界選手権コースは平坦で高速レースを予想したが、実際に専門家と一緒にコース下見をしながら意見を聞くと、とんでもない難コースらしい。

パリ市内観光コースの上を走るが、これは参加選手が少ないためにTV映りを考えてのこと。

前半、コンコルドの硬い石畳上を通過、シャンゼリゼを登ると16km。さらにシャイヨー宮を曲がり一挙にセーヌ川に下る。ここでまず大半の選手が振り落とされそうだ。

パリのアスファルトの下は、御影石の石畳。60年代学生運動が盛んのとき、学生は石畳を掘り起こして武器にした。そこでパリ市が石畳の上にアスファルトを流した。 だから、このコースはアスファルトの上を走るが硬く脚にくる。

ある人は、"スピードより筋力が優劣を決める"とも言う。疲労がくる35km辺から、さらに起伏がでる。

世界最高記録保持者ハヌーチは、エドモントンで失敗した。シューズが血で真っ赤になる靴擦れを起こして途中棄権した。

今回はシカゴマラソンに出場。"花より団子"、タイトルよりは稼ぐ時に稼ぐ。

世界選手権直後のこと、どこも目玉選手不足。出場料は世界選手権優勝金の数倍に匹敵するだろう。世界選手権はパスするのも理解できる。

ケニヤ選手はロティッチ(パリ優勝、PB,2時間6分33秒)、キプラガット(ロッテルダム優勝、PB,2時間6分50秒)、チェボイボチェ(ボストン5位、2時間8分17秒)ゴレプス、マカウらがチームを組む。

世界最大マラソン選手供給国のケニヤは、多分、秋の各国マラソンレースに向けてマネージャーが適当に選手振り分けをしているのだろう。最強ではない。

優勝候補筆頭は、レース巧者のアベラの連勝か? 五輪、世界選手権、ロンドンも制したアベラ。記録こそ99年福岡で出した2時間7分56秒の2流選手並のタイムだが、大レースには滅法勝負強い。

アベラは、長く同棲していたマラソン選手のアレムと結婚したばかり。ハイレの向こうを張って、アジス国立競技場を借り切って盛大な華麗な結婚式を上げた。マラソン五輪優勝者の面子に掛けてもちゃちな式はできなかったらしい。

国内外のハイレやベケラの人気に対抗して、アベラはかなり"マジ"に対抗しているが、もがけばもがくほど滑稽、人気のほどは到底及ばない。

地元期待の"刺青男"ベノワ「Z」はどうだろうか?パリマラソンで2時間6分36秒の欧州タイ記録を出した。日本では無名の男だが、調子モノのフランス人。とんでもない走りをして優勝争いに加わるか、自滅するか。半端なことはしないだろう。

さて、日本人選手の活躍は?正直言って、走りを見ていないので判らないが、中国電力3選手が優勝争いに加わる走りをして欲しい。

日本からの応援者は、バスチュ−の近くに行けは、選手通過が3度見られるので十分応援ができる。

2003.7.30.return to home 】【 return to index 】【 return to athletics-index